EtherCATの動作について¶
EtherCATの動作を説明するには、いくつか用語の整理をしなければならない。
- マスター
- EtherCATスレーブを制御する為の親(メイン)の事。主に民生のPCでマスターの動作を行う。 
- スレーブ
- EtherCATマスターより受け取った情報を元に動作を行う機器。モーターやスイッチなどが接続される。 
- PC
- 有線LANを搭載した民生用のデスクトップPCもしくはノートPC 
EtherCATはネットワークを使用した通信規格であるが、産業用と名が付くが、民生機器を使用して通信を行う事ができる。
一般家庭や業務で使用しているネットワーク¶
 
一般家庭のネットワークは、以下のような接続が多いと思われる。
PCやノートPC、スマフォがネットワークを使用する機器で、 その通信を制御する「スイッチングハブ」「ルーター」がある。 そして何より、グローバルなインターネット空間へと繋がっていく。 このような図が、いわゆる一般的なインターネット通信です。
EtherCATで使用するネットワーク¶
 
EtherCATに関しては、このような通信形式を使わず、 「スイッチングハブ」や「ルーター」を省き、 またグローバルなネットワークに接続しない閉じた通信を行うことが出来ます。
LANケーブルは、PCから1本使い、1台目のEtherCAT スレーブへと接続されます。
そして、2台目には1台目から1本もらい、2台目へ接続します。
3台目以降は、先ほどの2台目と同じ 1本もらい、1本渡す といった形になります。
EtherCAT特有の仕組みですが、EtherCATのスレーブには必ずポートが二つあり、1台前からの通信用と1台後の通信用に別れています。
 
EtherCATがもっとも有益になる場面は、図のように沢山の機器を連結して接続出来、 またそれをPC1台で制御することができます。
最大65,535のデバイスが接続でき、またそれぞれをアドレスで指定して情報を送信したり受け取ったり、さらには状態の確認を行うことできます。
また、一般的なPCを使用することができる為、インターネットへの通信は無線LANを使い、余っている有線LANをEtherCATで使用することで、ネットワークを両立した仕組みを作ることも可能です。
EtherCATはドイツの産業メーカー BECKHOFF社が提唱している規格で、BECKHOFF社が想像すしている図は以下のようなものである。
 
このように、EtherCATは多くの機器を接続することに強く、特に工場での利用を意識した通信方式です。
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目次¶
- 第1章 EtherCATとは 
- 第2章 EtherCATの動作について 
- 第3章 EtherCATのプロトコルについて 
- 第4章 EtherCATを動かしてみよう 
- 第5章 EtherCATライブラリについて 
- 第6章 EtherCATで自作ハードウェアを接続してみる 
- 第7章 EtherCAT-Pの規格について 
- 第8章 EtherCATの得意分野、不得意な分野 
- 第9章 EtherCAT応用事例集 
※以上の内容は常に変化と変更があります。書かない場合もあります。書籍化になる場合もあります。参考程度に。
コラム¶
- Windowsで試す方法(調査中) 
- MacOSで試す方法(調査中)