Edison のI2Cを試してみる

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1.初めに

EdisonにはI2Cbusがあり、今までマイコンで相当苦労したI2CをEdisonで楽々に試せればいいなぁ~と思い、実際に使ってみることにしました。

今回、試しに制御を行ったのは、秋月電子通商で売られているOLEDディスプレイ(OLED液晶を液晶と呼ぶと怒られるので汗) に文字を出してみようと思います。

それにしても、EdisonでI2Cは簡単ではありませんでした。相当苦労した。結局、後述のロジアナをこの為に購入してやっと分かったので、 今回の記事は色々と体張ってます汗w

2. I2C制御の試験を行う上でのハードウェア

Hardware/img/Edison_I2C.png

EdisonのIO回りはすべて1.8Vであるため、一般的なI2Cデバイスには直接接続出来ません。

そのため、一旦I2Cレベル変換を行い、デバイスに合わせたレベルで通信を行います。

今回使用したのが、秋月電子で発売されている[AE-FXMA2102] http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-05825/ です。

この他にも、[PCA9306]のモジュールも悪くありませんが、自分は基板に直接ハンダ付けをしたかったので、[AE-FXMA2102]を採用しました。

レベル変換ICのA側にはEdisonより1.8Vを供給し、B側にはEdisonより3.3Vを供給します。

これにより、Edison側は1.8vのI2C信号が、レベル変換ICを経由し3.3VのI2C信号として変換されます。

後日、回路図の方を作成する予定ですが、[AE-FXMA2102]に罠が2ヶ所あり、

  1. OEはHiにするとバスが有効になります。(A側のVCCに接続)未接続のままだとバスが閉じてます。
  2. B側にデバイスを接続する際はI2Cのバスをプルアップしてください。レベル変換モジュール上では行っていません。

ちょっとハマったけど、まとめたらそんな難しい話ではない。

3. EdisonのI/O回りのライブラリ mraa

EdisonやGalileoのI/O回りはmraaと言うライブラリで開発することが出来ます。

https://github.com/intel-iot-devkit/mraa

C言語の他に、Pythonでも扱うことが出来ます。ただし、スクリプト言語に関してはI/Oの速度が遅くなる為、遅くても良い箇所でPythonを使うと気が楽になります。

早速、インストールをば。

以上でC言語、C++、Pythonその他で使えるライブラリがインストールされました。

Edisonはまだまだ開発段階なので、定期的に - opkg upgrade を行った方が吉です。ほんと、いつの間にかバグが解消されていたりします。

4. PythonでI2Cを制御する

mraaのドキュメントがあるが、Exampleを読んでもよく分からないので解説します。

http://iotdk.intel.com/docs/master/mraa/python/example.html#i2c

なお、解説方法はソフトウェアらしくなく、ハードウェアから探っていく方法です。

import mraa

I2C_PORT = 6
I2C_ADDR = 0x3C

x = mraa.I2c(I2C_PORT)
x.address(I2C_ADDR)

x.write(0x41)
  • import mraa

mraaライブラリをインポートします。無事にmraaがインストールされていれば特に問題はないはず。

  • I2C_PORT = 6
  • I2C_ADDR = 0x3C

Edisonには、I2CのポートがI2C_1とI2C_6の二種類あります。今回はI2C_6を使用したので、ここでポート番号とアドレスを宣言しています。(直接書き込みで省略可)

  • x = mraa.I2c(I2C_PORT)

I2Cのポートを開きます。

  • x.address(I2C_ADDR)

I2Cで接続するデバイスのアドレスを入力します。8ビット中、最初のビットはR/Wビットとなりますので、ここでは最初のビットを飛ばした7ビット分の数字を設定します。

例) 8bit=0x78 7bit=0x3C

  • x.write(0x41)

アドレスで宣言したI2Cデバイスへデータを書き込みます。 一回のwriteにバスアドレス+データのセットを送ります。

Hardware/img/I2C_01.png

例えば

  • x.write(0x41)
  • x.write(0x42)

と、二回書き込んだ際は、

Hardware/img/I2C_02.png

となります。

もし、ここで バスアドレス+レジスタアドレス+データ の組み合わせで通信する際は、

  • x.writeReg(0x41,0x42)
Hardware/img/I2C_03.png

となります。

この違いに気がつくまで二日かかりましたよ・・・。

基本的にはこんな所で、後はreadも似たような形で読み出しが出来ると思います。(未検証

これらの関数を組み合わせて、I2Cの制御を行っていきたいと思います。

5. PythonでOLEDディスプレイのライブラリを作る

次回更新予定。

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管理情報

初版:2014/11/15
作成者:Yuta kitagami
連絡先:kitagami@artifactnoise.com
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